facebook instagram twitter
BMW

お客様の笑顔こそが、私たちの歓び。クオリティを追求するBMWテクニシャンの誇りと挑戦。

TwitterFacebook

世界共通のBMWテクニカルトレーニング・プログラム。

BMWオーナーの皆様は、「テクニシャン」という言葉を聞いたことがあるだろうか。BMW Groupでは、整備士のことをメカニックやサービスマンではなく、「テクニシャン」と呼んでいる。もちろん、ただ呼び名を変えているわけではない。BMW Groupでは、「マイスター」を頂点に5段階のステップに分けられた認定制度によって、各テクニシャンの実力や知識のレベルを明確に定義している。各テクニシャンは、パワートレーンやシャシー、最新のエレクトロニクスなどの実技や学科試験など、レベルごとの認定試験に合格したものだけが、それぞれのテクニシャンとして認定されるのである。といっても、簡単に合格できるわけではない。たとえば直近の「テクニシャン認定試験」では、28名が受験して、合格者はわずか8名という厳しく狭き門となっている。

BMWテクニシャンを成長させる、5段階の研修、そしてクオリティ評価。

そして今回は、テクニシャン認定試験と同時に採点される「クオリティ評価」に注目してみた。クオリティ評価とは、わかりやすくいうと”作業の質の高さ”に焦点を当て評価するプログラムだ。このクオリティ評価は、認定試験での高得点とともに、ほとんどすべての動作が完璧に近いレベルで達成されたものだけに与えられ、クオリティ・レベルとして★★★/★★/★という証明を与えられる。今回のインタビューでは、クオリティ評価で★★および★を獲得したテクニシャンの方々のマインドに迫ってみたい。

まず初めに、BMWの研修と認定試験などを行うBMW Groupアカデミーのテクニカル・トレーニング・マネジャー西村に話を伺った。

私たちの目標は、お客様に満足していただくための丁寧な作業、ハイクオリティな整備です。

「クオリティ評価というのは2019年から始まった、まだ新しい制度です。BMWの本国でも導入されていて、採点基準などもすべて本国と同じというBMW Groupにとって世界的な指標の一つになります。私たちはそのクオリティ評価でのクオリティ・レベルを判定する役割を担っています。どのようなポイントをチェックするかという意味では、研修プログラムでもマニュアルにはないような部分ですね。
お客様のクルマをお預かりしたテクニシャンが、どれだけ正確かつ丁寧な作業をしているかを見ていきます。
具体的には、外した部品は絶対に床に置かずに丁寧にテーブルに置く、工具はしっかりと元の位置に片付ける、そしてシート位置や空調の設定に至るまでお客様からお預かりした状態にしっかりと戻す、といった点などです。部品や工具については、たとえば外科手術の際に使用するガーゼの使用枚数をカウントするドクターがいます。これは万が一にも手術後にガーゼが身体に残ったりしないようするためです。部品や工具も同じです。お客様のクルマから外した部品を決して汚さない、工具も絶対に車内に置き去りにしてはいけないものです。」

じつは、このクオリティ評価でクオリティ・レベルの★を獲得するのは相当にハードルが高い。マニュアルにないということは、普段通りの作業がどれだけ丁寧であるかということが問われる。実際に、これまでに★★★を獲得したテクニシャンは未だ存在しない。★★や★を獲得したテクニシャンも全国でわずか数名という、テクニシャンとして誇りを持てる評価である。
現時点でクオリティ評価のクオリティ・レベル★★または★を獲得しているテクニシャンに話を聞いてみた。

INTERVIEW_01

田園調布支店池上サービスセンター
BMWテクニシャン大澤 哲也クオリティ評価★★

BMWテクニシャンとして最年少でクオリティ評価の★★を獲得。

最初に話を伺うのは、若干24歳にしてテクニシャン試験に合格したと同時に、クオリティ評価において★★を獲得した大澤哲也さんだ。
大澤さんは20歳のときに整備士として新卒でヤナセに入社し、以来ヤナセBMWに勤めている。どうして整備士になったのかを尋ねると、彼の美学「かっこいい」がベースにあった。

「昔、本当すごく小さい頃にクルマかっこいいなというところから始まって、高校も工業に行って父親もクルマやバイクが好きだったので、その影響があります。もう外観だけです。見た目が本当かっこいいなっていうだけですね。そしてやってみると、すごく楽しい。」

当然、ヤナセBMWを選んだのも、その美学からだった。
「ヤナセを選んだのも、”輸入車かっこいい”です。本当に見た目が国産よりもやっぱ外車、それこそ見た目もかっこいいですけど、いじってる自分ってすごくかっこいいっていうイメージもありましたね。」

お客様のクルマを大切に扱う。来たときよりもきれいにして戻してあげたい。

大澤さんには最初に、お客様のクルマをお預かりしたときの心掛けについて尋ねてみた。すると「自分のクルマよりもお客さまのクルマを大切に扱います。来たときよりもきれいに返してあげたい。」と即答があった。

そんな大澤さんがテクニシャン試験を受けたのは2021年、入社して3年が過ぎた頃だった。パワートレーンの試験が難しかったと語る大澤さんは、トレーニングで習ったことを予習していたもののマニュアルを読んでも技術が必要な部分や、未体験の作業、それに一般にSSTと呼ばれるBMW専用のスペシャルツールの使い方などに緊張したという。

★★というクオリティ評価はうれしいけれど、プレッシャーを感じています。

大澤さんは、テクニシャン試験を受けるにあたって、クオリティ評価も意識していたという。クオリティ評価の説明の際に、点数や出来栄えなどと一緒に清潔さという項目があることで、工具や車両の中までずっと頭の中に意識していたそうだ。
「イメージトレーニングまではしてないですけど、清潔さといったらまず工具と室内かなと思いました。普段から工具はきれいにして元に戻すことや室内を整える習慣を付けていたのが良かったと思います。」

テクニシャン試験合格の知らせは、先輩のマイスター・テクニシャンから聞いたそうだ。
「おめでとう! と言われて、クオリティ評価の★★を聞いたときには泣きそうになりました。すごく嬉しいですけど、期待がすごくてプレッシャーを感じています。でもその分、試験に合格していい成績も収められたので、仕事として返ってきましたね。いろんな仕事を経験させていただけるようになりました。」

大澤さんにこれからの目標を尋ねると、普段の仕事やトラブルシュートのレベルアップという答えが返ってきた。そこで、最年少のシニアテクニシャンを目指すのはどうかと聞いてみると…。
「最年少シニアテクニシャンいいですね。 トレーニングを受けて5年以内に目指すことにします!」と、躊躇しながらも決意を語ってくれました。

BMWテクニシャン資格と同時にクオリティ評価★の獲得者は、わずか数名。

BMWテクニシャン認定試験の中でも、クオリティ評価についてはスタートしてまだ3年程度と歴史が浅い。さらに評価基準などについては、まだ浸透していない部分が多く、じつはクオリティ評価で★をひとつ獲得するだけでもそのハードルは高い。しかもステップアップのための各ステージの試験合格と同時に獲得するのでワンチャンスしかないという貴重なものだ。クオリティ評価で★を獲得したBMWテクニシャンに話を聞いてみた。

  • INTERVIEW_02

    モトーレン阪神
    BMWテクニシャン佐々木 雄介クオリティ評価★

普段通りのことをやって、クオリティ評価★を頂いたことは嬉しかった。

佐々木さんは、高校生の頃からバイクやクルマが好きで、機械を触っている時間が楽しくてしょうがないという根っからのテクニシャンだ。これまで輸入車ひと筋という経歴の中、BMW GroupのMINI専売店でMINIシニアテクニシャンの資格を持っていた方である。 2019年より新たにBMWの販売が立ち上がることから、2021年にBMWテクニシャン認定試験を受け、見事にBMWテクニシャン資格とクオリティ評価★を獲得している。
「クオリティ評価に関してはそういうものがあるという認識はありましたけど、とくに意識はしてなかったです。試験のときは普段通りに緊張せず、落ち着いてやろうという感じでした。単純に普段通りのことをやって、クオリティ評価を頂いたことは嬉しかったですね。」

テクニシャンとして点検整備だけでなく、より技術と知識が求められるトラブルシュートもよく担当されるという佐々木さん。最後にBMWオーナーの皆さまへのメッセージを伺ってみた。
「やはり、定期的に点検を受けて欲しいですね。何もなくても気付かないところで、何らかの不具合が起こる可能性があります。そういう場合に、定期的に点検を受けていれば未然に防げるというケースもあります。保証期間内であれば問題なく対応できるケースもありますので、ぜひ、定期点検をお願いします。」

INTERVIEW_03

バルコムモータース
BMWテクニシャン福富 士竜クオリティ評価★

なによりも丁寧な仕事。プラス迅速な作業。そしてきれいにしてお返ししたい。

福富さんは、これまで輸入車一筋で整備士をされてこられた方で、最初から輸入車に進もうと決めていたという。
「僕自身、あまり国産車に興味がなくて。専門学校のときから進路を決めるなら輸入車系がいいなと思っていました。今はBMWのなによりも走りに重きを置いているところに魅力を感じています。テクニカルのトレーニングには入社して半年ぐらいで参加させてもらって、その後もコンスタントにトレーニングに参加しています。難しいと感じたことはなくて、丁寧にいろんなことを教えてもらえるので、漠然とした知識がトレーニングに参加したことによって、その漠然としたものがより理解を深めてちゃんとした知識になるようにプログラムされている印象ですね。」
そんな福富さんに、テクニシャンとして大切にしていることを聞いてみると、丁寧という言葉が返ってきた。
「なによりも丁寧な仕事。その丁寧で確実な仕事プラス迅速な作業。さらにプラスアルファとして車両や室内などを触ったときには触る前よりもきれいにしてお客様にお返しするということを心がけています。」

さらにテクニシャン認定試験のクオリティ評価で★を獲得したときの気持ちを伺うと..。
「クオリティ評価については、終わってから知ったという感じです。社内にもクオリティ評価が始まってから受けた人もいなかったので、その内容もまったくわからなかったですね。緊張はしていましたが、モノの取り扱い方や車両へ触り方といった本当に基本的なところに気をつけようと思いました。ただ、クオリティ評価は★★★まであるので、嬉しいというより、ちょっと悔しいなあと思いましたけど。」
と、悔しさを滲ませていた。しかし、クオリティ評価★★★は未だ存在しておらず、★★や★の獲得者もわずか数名という厳しい基準に対して、普段通りの丁寧な作業、基本的なことに気をつけて達成したことがその実力を物語っている。

  • INTERVIEW_04

    モトーレン阪神
    BMWテクニシャン廣田 健吾クオリティ評価★

クオリティ評価★を獲得して、今はいい意味でのプレッシャーを感じています。

廣田さんは、中学生の頃から将来は整備士になろうと決めていたほどのクルマ、バイク好きだ。それも乗るよりも触っている方が好きという筋金入りのテクニシャンだった。最初は国内メーカー系でも欧州車をメインで取り扱っている職場だったという。その経験の中で国産車と欧州車の考え方の違いを知り、整備士としてのやりがいを求めてBMWを目指したという。そんな廣田さんに、テクニシャン認定試験について聞いてみた。クオリティ評価については、テクニシャン合格とともにクオリティ評価★を獲得したことを告げられて驚いたようだ。

「そのときはまだ私の拠点では獲得した人がいなくて、★の獲得が難しいことも分かっていませんでした。でも、今はいい意味でのプレッシャーを感じています。お客様のクルマを預かった際に気をつけているのは、お客様にとってのデフォルトの状態にするということですね。そこは本当に基本として心がけています。それと見た目をきれいにすることです。汚れがあったりするとお客様も幻滅してしまう。だから見た目をきれいにすることは大事だと思いますね。」

  • INTERVIEW_05

    バルコムモータース
    BMWテクニシャン山下 泰生クオリティ評価★

限られた時間で、できるだけお客様の方を向いて、クオリティを上げていきたい。

山下さんもまた、クルマ好きが高じて第一線の現場で常に触っていたいという思いから、自動車整備士の道を選んだ。そして専門学校時代から企業訪問などに熱心で、BMWを選んだのもそうした経験からだった。

「バルコムに入りたいという思いができたのが、数々の企業訪問やインターンシップを体験させていただく中で、やはりBMWの自動車がもつ雰囲気とか、車作りのその一つ一つの構造とかこだわりですとか、整備工場の雰囲気ですね。たとえば床がレンガだったことも当時初めて見て凄く衝撃的でしたし、ショールームの雰囲気にも惹かれました。それに、BMWが長い年月の中で新しい技術をどんどん取り入れていく、先進的なブランドである点にもすごく惹かれまして、それがBMWのメカニックになりたいなと思った決め手でした。」

さらに話を伺うと、オーナーの方も感じるBMWのものづくりの本質に惹かれたという。
「実際にインターンシップで車を触ってみたときに、たとえばエンジンルームを開けてパッと見るだけで、あ、もうこんなになんかものをがっちり作ってあるんだなというようなところが、本当に初心者の自分が見ても分かるぐらいに明らかなものだったので、そういう意味でずっとBMWを触っていきたいなと思うところがあってBMWを選びました。」

山下さんは、入社一年目の冬からBMWテクニシャンの勉強を始めたそうだが、その際に先輩から『研修はすごく楽しいよ』と言われていて、実際にBMWアカデミーで研修を受けてみると特別な機器や教材がたくさんあることも気に入ったそうだ。パワートレーンなどの複雑な調整もアカデミーで時間をかけて挑戦できたことが、とても良い経験になったと話してくれた。

さらにテクニシャン認定試験、そしてクオリティ評価について尋ねてみると、やはりクオリティ評価については認識していたけれど、評価の内容については合格した後に初めて聞いたとのことだった。その内容は、想像よりも遥かに細かな部分までチェック対象になっていたという。

「もちろん試験やチェックの内容はわかっていませんでしたが、車を扱ってのトレーニングなので、たとえばお客さんが見ているかのような気持ちで臨もうかなと思っておりました。部品をつけて外すだけじゃなくて、モノの扱い方が丁寧とか、工具の扱い方なども、いつも現場で作業する時も気をつけるようにしているので落ち着いてしようという思いで臨みました。いざ合格して、しかも★を一ついただいてみると、恐縮ながら頑張ってよかったなと思う気持ちも湧いてきました。これからの作業にも自信を持って取り組めるような気持ちがしますので、前向いて頑張っていこうという気にもなりました。」

最後にお客様のクルマを預かったときに心掛けていることを尋ねると

「BMWは本当にこだわりをもって本当に大切に乗られているお客様が多いですので、やはりそのお客様のオリジナル状態をしっかり保つように心がけております。お預かりしている限られた時間の中で、できるだけそのお客様のほう向いて、少しでもクオリティを上げるにはどうしたらいいかなっていう思いを常に持つことが大事じゃないかなと思っています。」

BMW Groupでは、幕張や神戸のアカデミーをはじめとして、本国のカリキュラムと同様のテクニカルトレーニングを行っている。それはBMWのヒストリーから始まり、テクニシャンのステップに応じた実技トレーニングや学科研修まで、そのカリキュラムは多岐に及ぶ。このインタビューを通じて、BMWテクニシャン一人ひとりがBMWの知識や技術を吸収するだけでなく、とにかく丁寧に作業することを心がけていた。お客様からお預かりしたクルマに対して真っ直ぐに向き合い、たとえ見えなくとも熱意をもってお客様のクルマに触れていることを強く感じることができた。