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クラシックカーを支える意義

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日本で最初に「BMW Classic認定パートナー」となったAbe BMW品川サービスセンターの取り組みをご紹介させていただきます。

人類が地球上で永続的に生活していくために2030年までに達成すべき目標としてSDGs(持続可能な開発目標)が叫ばれて久しい昨今、自動車の世界でも様々な取り組みな行われている。このたび、BMWジャパンが日本で展開するBMWクラシックもSDGs 17の目標のひとつである“つくる責任、つかう責任”を担う、重要な活動といえるだろう。

今回伺ったのは東京都港区にあるAbe BMW 品川サービスセンター。その高い技術力と実績で多くのBMWユーザーたちの信頼を集めているサービスセンターだが、このたび日本初(そしてアジア初でもある)のクラシックパートナーとして、認定を受けることとなった。

広く清潔なワークスペースには、E36型と呼ばれる325iがメンテナンスのために入庫していた。BMW Group レースアンバサダーとして、BMW & MINI RacingやSuper GTを含む様々なBMWに接してきた新木みおさんが「今のクルマはカッコいいって感じですが、昔のクルマはちょっとかわいい感じがしていいですよね」と言うように、近年は若い世代にも、いわゆるネオ・クラシックと呼ばれる1980年〜2000年代までのクルマたちの人気は世界的に上がっている。

E36型325iを眺める新木みおさん。2022年のBMW Group レースアンバサダーとして、BMW & MINI RacingやSuper GTを含む様々なBMWに接している。

ではBMWクラシックではどのような活動を行なっているのか? Abe BMW 品川サービスセンターのワークショップ・スーパーバイザーで、BMWマイスターの称号も持つ岡田茂さんに伺った。

「クラシックの対象となるのは、モデルコードがEで始まるシリーズ以前となりますが、基本的に2000年以前、3シリーズで言えばE46までのモデルということになります。またクラシックパートナーとして認定される条件は、それらのモデルを扱える経験と知識を持ったメカニック、スタッフがいること。そして修理に必要なSST(特殊工具)を揃えているかということになります」

クラシックを支える経験、知識そして工具

今回取材したのは東京都港区港南のAbe BMW 品川サービスセンター。その高い技術力と実績で多くのBMWユーザーたちの信頼を集めている。

この地で長年BMWを手掛け、新車当時を知るメカニックが岡田さんを含め5名在籍しているAbe BMW 品川サービスセンターは、まさにうってつけの拠点といえる。この日入庫していた325iも新車からのワンオーナー車だったが、彼らの腕を慕い通い続けている常連が多いということからも、その腕の確かさが窺えるというものだ。

「古いモデルでは1970年代の2002のお客様もいらっしゃいます。もちろん、これまでディーラーと縁のなかった新規のお客様も大歓迎です」

そこで気になるのは年式以外の条件だ。たとえば古いモデルの場合、手に入れたら正規輸入車ではなく、モディファイを施した並行輸入車だったというのも、よくあるケースだからだ。

「正規輸入、並行輸入の区別はありません。日本の保安基準を満たしているかを受付時に診させていただき、問題がなければ受け入れるというスタンスです。なので、まずはお気軽にご相談いただければと思います」

価値の維持ではなく向上

迅速な純正部品の供給や修理に必要なSST(特殊工具)を揃えていることもBMW認定クラシックパートナーとしての条件である。

迅速な純正部品の供給や修理に必要なSST(特殊工具)を揃えていることもBMW認定クラシックパートナーとしての条件である。

岡田さんによると、BMWでは1990年代からメンテナンスのトレーニングも確立されてはいるものの、やはり今のクルマたちと違い部品を交換するだけでなく、クルマにあわせて調整してあげることが重要になってくるのだという。

「そこが我々の経験値を最大限に活かせる部分ですね。パーツに関しても基本的に消耗品は問題ありませんが、場合によっては交換ではなくオーバーホールする必要もある。そうした適切な対応をできるか否か。そういう意味でも直し甲斐がありますし、こうした技術、知識を後輩のメカニックにもしっかりと引き継いでいけるよう、一緒になって作業をしています」

その光景を見て「直せばちゃんと使えるし、古いものを大事にすることはいいことですね」と新木さんがいうとおり、それこそがSDGsの重要な精神のひとつであり、それぞれのクルマのコンディションを維持するだけでなく、価値を高めるという意味においても大切になるはずだ。今後BMWジャパンでは、クラシックパートナーを全国に広めていく予定だという。オーナーならずとも、その動向を期待せずにはいられない。

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